ジオボードとは
■ エンジョイジオボードの内容物
ジオボード
視覚イメージ力を高めたり、補助したりする方法として、具体物の使用があります。 ジオボードとは5行5列、合計25本のピンに複数の輪ゴムをかけて図形を完成させる学習用教材です。様々な具体物を使った教材の中でも、ジオボードは形態や空間をイメージする力の発達を促すのにもっとも効果的な教材のひとつです。欧米では、通常学級での学習の補助教材や発達障害教育の教材として広く使用されています。
エンジョイジオボードでは透明な素材を使用することにより、作成した図形が正解かどうかを見本と重ねて確認することができます。正解しているときの達成感を強化し、間違っている場所を自分で気づかせるために非常に有効です。
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プラクティスシート
エンジョイジオボードはジオボードに輪ゴムを掛けて、「形を把握する力」をトレーニングするだけではありません。
ジオボード上で表現された図形をプラクティスシートに描くことにより、「書き」をトレーニングすることができます。プラクティスシートは4パターンあり、難易度をコントロールできます。
プラクティスシートは何度も書いたり消したりできます。 |
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ミッションカードと説明CD
ジオボードのトレーニングを適切に行うには、指導者が難易度を児童の能力に合わせて調整する必要があります。
ジオボードが初めての保護者、先生にも簡単にトレーニングを行えるようにミッションカードと説明CDが付属しています(マスターパック以上)。
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トレーニング説明書
トレーニングの手順について解説した説明書です。
レベル別に見本図形が記載されています。 |
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■ 対象とする児童
学習のつまずきを訴える児童では、形態や空間を把握し、イメージするのが苦手なケースが多く見られます。それに伴う特徴として、
就学前 |
「三角、四 角、丸など基本的な図形の区別がつかない」 |
「模写ができない」 |
「パズルが苦手」 |
「描く絵が非常に幼い」 |
就学前 |
「漢字を覚えるのに時間がかか る」 |
「漢字の書き間違いが多い」 |
「算数の図形の問題でつまずく」 |
「書いた文字のバランスが悪い」 |
「黒板を写すのに時間がかかる」 |
などの問題が見ら れることがあります。
エンジョイジオボードは
3歳以上のこのような形の把握が苦手な児童を対象にしています。
■ トレーニングのながれ
トレーニング課題の難易度は、ステップとレベルによって決まります。
レベル
レベルは、訓練者に求める作成図形の複雑さに対応しています。トレーニング説明書にはレベル別サンプル図形が用意されていますので簡単にトレーニングが始められます。
レベル1 |
線分 |
レベル2 |
長方形 |
レベル3 |
長方形+長方形 |
レベル4 |
斜線をもつ四角形 |
レベル5 |
斜線をもつ四角形+長方形 |
レベル6 |
斜線をもつ四角形+斜線をもつ四角形 |
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ステップ
エンジョイジオボードには、ジオボード2枚のほかにマーカーで書いたり消したりできる4パターンのプラクティスボードが付属しています。これらを用いて様々なバリエーションでトレーニングを行えます。
ステップは、図形の呈示方法と作成方法の違いにより定義されています。
ステップ1
ジオボードからジオボードへ |
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ステップ2
25ドットプラクティスボードからジオボードへ |
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ステップ3
ジオボードから25ドットプラクティスボードへ |
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ステップ4
13ドットプラクティスボードからジオボードへ |
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ステップ5
9ドットプラクティスボードからジオボードへ |
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ステップ6
5ドットプラクティスボードからジオボードへ |
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ステップ7
ジオボードから5ドットプラクティスボードへ |
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トレーニングのすすめ方
課題が容易に達成できれば、レベルを1つ上げてください。
例: (レベル1、ステップ1) → (レベル2、ステップ1)
レベル6の課題が容易に達成できればステップを1つ上げて、レベルを1に戻してください。
例: (レベル6、ステップ1) → (レベル1、ステップ2)
レベル、ステップの推移は下の表のように行うのが原則ですが、課題の理解が十分でなかったり、課題が訓練者にとって適切でなかった場合、ある難易度以上の課題は困難になる可能性があります。無理せず、訓練者がなんとかクリアできる程度の難易度でトレーニングを続けることが大切です。
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